技術コラム

A5052は、アルミニウム5000系に分類されるアルミ合金です。アルミニウム5000系は主にアルミニウムにマグネシウムが添加されたアルミ合金で、アルミ合金の中で比較的切削性が高いです。歪も出にくく、精度も出しやすいため、加工性に非常に優れています。また、溶接性にも優れています。その分、高い形状精度が求められることが多いことも特徴の1つです。

アルマイト処理をはじめとした表面処理も容易に行うことができ、全体のバランスが非常に優れているのでアルミ合金の中で最も市場に流通しています。

では、アルミニウム5000系の中でもA5052にはどのような特徴があるのでしょうか。

A5052はマグネシウムを約2.5%含み、A5000系の合金として中程度の強度を有します。産業用ロボットや半導体装置のテーブル、自動車ホイールなど広範囲に使用されています。また、A5052には高精度のプレートがあり、板厚そのままで使用可能です。

先ほど、アルミニウム5000系はアルミ合金の中で歪みにくいとお伝えいたしましたが、A5052はアルミニウム5000系の中では歪やすく、粘り気もあります。

A5052を加工する際、注意しなければいけないのが切削工具の選定です。具体的にDLCコーティングが施された工具を使用します。また、A5052は熱による溶着が多く、ドライ加工ができないので、ウェット加工を行います。

こちらの製品は、A5052の機械部品です。サイズは幅70×長さ51×高さ25で、マシニング加工・フライス加工を行って製作致しました。

A5052は材質上溶着しやすいため、切削油等を使用することで加工面を綺麗に仕上げることを可能としております。2.5次元加工で様々な形状への加工が可能となっております。2次元加工のような外周や内径を加工するものに対し、2.5次元加工は先端が細く加工や段の付く加工方法のことです。曲面の加工にはボールエンドミルを使用することにより精度の高い成形が可能です。

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今回はA5052の加工についてお伝えいたしました。

アルミ加工コストダウンセンターを運営する岡部機械工業では、A5052を始め、アルミニウム1000系のような軟質合金から、アルミニウム7000系に代表される難削材までの様々なアルミの加工に対応可能です。

また、社内生産に加えて全国の100社を超える協力会社ネットワークと、海外外注ネットワークによる量産体制を整えています。そのため、旋盤加工やマシニング加工、研削加工などの加工から溶接、表面処理まで一貫して対応しています。

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